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治療の部屋















内側側副靭帯損傷(MCL)

症状

・右図のように、関節内側方向へ力が
 かかったり、衝撃、捻りで靭帯に損
 傷がおこる。
 
・腫脹、硬直、不安定が生ずる。

・症状により3つに分類できる

1(靭帯の伸張又は一部線維のみ
   断裂)
 ・関節内側に軽度の圧痛
 ・膝の可動域は正常である
 ・関節の不安定はない

2度(靭帯線維の断裂が多数
   見られる)
 ・かなりの関節硬直がある
 (膝の伸展ができない)
 ・不安定さがある
 ・関節内側に強い疼痛と圧痛

3度(靭帯の完全断裂)

 ・受傷後の疼痛はあまり強くない
 (断裂している為)
 ・膝の内側の安定性はない
 ・膝くずれが時々おこる





右足を上から見た図

原因


□膝を強く内反するような外力
  強い捻り動作

□急な方向転換するスポーツ
  ・テニス、野球
  ・バスケットボール
  ・スキー、サッカー
  ・コンタクトスポーツ

□関節の弛緩性がない

□大腿部の筋力不足



注意点


1、膝の捻挫は適切に治療、リハビリを
  しなければ、長期的な不安定が生じ
  スポーツするのに困難になります。
  また、あせって復帰すると再受傷し
  すくなります


2、重度の靭帯損傷は、半月板にも影
  響を与えています。  

3、できるだけ早期にアイシングを実施
  腫脹がある場合、軽く包帯などを
  使って圧迫する事も忘れずに。

4、正確な診断を確認する為、関節穿
  刺が必要な時があるので、お近く
  の専門医にすぐに診せてください。


治療について


※膝の靭帯損傷の中でも頻度の高い
  外傷です。
  ただし一般的に正しく治療、リハビリ
  を行なえば完全復帰率も高いです


1、内側側副靭帯損傷に対して、他の
  靭帯、半月板に問題がなければ
  はり、マッサージは有効です。
  (主に筋パルス・靭帯パルス)

2、1度の損傷ではRICE処置後、疼痛
  がおさまったら、膝のリハビリテー
  ションをすぐに開始する。
  ※弾性包帯で軽い圧迫は必要

3、2度、3度の損傷の場合、まず
  RICE処置は2〜3日必要です。
  保存的・手術的でも内反強制位で
  シリンダーギブス固定を2週間行い、
  その後、支柱付きサポーターを
  付ける。

 ・ギブス固定中は大腿四頭筋の
  アイソメトリック、患肢挙上訓練を
  必ず行なう。


 ・固定除去後は膝関節の可動域訓練
  エアロバイク、サイベックスマシン
  などを使って膝関節周辺の筋力
  トレーニングを実施。
  (右図参照)→

4、復帰の目安
 1度 6週
 2度 6〜10週
 3度 12週〜

5、競技復帰後2ヶ月はスポーツ活動時
  テーピングを行い再発を予防する

受傷後カッティングの動作は2〜3週
 しないで下さい。

 (近くの専門医、トレーナーに相談
  しましょう。)

リハビリ例


大腿部前面1

大腿部後面2


※1のトレーニングを2週行なってから
大腿部前面  90度の角度で止める


チューブを使用回内、回外


チューブを使用 外旋、内旋