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現代養生訓
本然一体

「食物の調理法を知るC」



 前回13号で食物には四気があり、身体の中に入って温めたり、冷したりする性質があることは解っていただけたと思います。それと同時にその持ち合わせている食物の性質は調理法によっても変化します。
 例えば今は冬を迎えていますので、代表的な冬野菜のなかに、カブやブロッコリーなど身体を温める「温」の性質。春菊、キャベツ、にんじんは「平」の性質。大根やレンコンは身体を冷ましてくれる「涼」の性質などがあげられます。ところが大根やレンコンを加熱して食べる事により「涼」から「平」に変化するのです。身近な豆腐も「涼」の性質の食物ですが、加熱をしたり、油で揚げることにより「涼」の性質から「平・温」に変化しますし、また、生姜やネギの「温」の性質を持った食物を薬味として一緒に食べれば「平」にすることができるのです。
 これからの季節で大切なことは、自然界の摂理に従い寒い季節にはトモト、キュウリ、レタスなど身体を冷す食物を避け、冬野菜を加熱して食べるのが身体に負担をかけない食べ方です。
もし夏野菜を食べたいのなら・・・加熱をしたり、米ぬかに漬けてから食べるようにすれば、身体に負担をかけません。
下記調理法を参考に実践して下さい。




                   右に行くほど→温性が高まり、新陳代謝を高める(補陽)
生食 ← 茹でる ← 蒸す ← 煮る → 焼く → 炒める → 揚げる
涼性が高まり、解毒、身体を潤す(瀉火)←左に行くほど




 体質別ワンポイント!
 
 ・冷える体質の方は、寒涼性の食物や生もの冷たいものを
  摂らないように。
 ・お腹が冷える下痢タイプの方も同じです。プラス果物にも
  注意してください。
 ・暑がりのぼせタイプの方は、温熱性や香辛料のような
  身体の水分を取る食物は注意してください。
 ・むくみやすい方は、脂身、揚げ物、乳製品を取り過ぎない
  ようにして下さい。
 ・揚げ物・香辛料をたくさん食べ過ぎると胃の熱が上に昇り、
  口内炎・歯痛症状が出やすくなります。