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現代養生訓
本然一体


「冬の養生法・・・A」(食物編)
冬の生活の仕方については、@でお話しましたが、今回は食物について少し書いてみます。
腎の性質は冬で「水」の性質があることはわかっていただけたと思います。東洋医学では、腎の働きに変化が生じると耳鳴り、難聴になるといわれています。
また体質として顔色も黒く人工透析の患者さんを見るとわかると思います。そして皆様の身近で大事なことは、腎の作用に骨が含まれていることです。体内に水が不足すると骨髄液の水分も減り、背骨が硬くなり、前や後ろに曲げにくい状態をつくり、腰痛の原因にもなります。
関節にも関節液として潤滑油の働きをしていますし、人間の体は体重65%前後水分でできています。
さて、冬の食べ物として五味は、塩味が作用しています。冬の食物の代表大根に塩をふるとやわらかくなるように、腎が硬すぎるのを塩が調整するといいます。
ただ、水の取り方が少なく、塩分が多く取りすぎると、血管壁から塩の浸透圧の作用で血液中の水分も外に行き、高血圧になるおそれがあります。
塩はなくてはならないものですが、取りすぎには注意が必要です。逆に低血圧の人は塩味の薄いのを好みますが、コショウ・唐辛子などの香辛料を利用して、塩味の変わりにする方法もいいでしょう。
最後になりましたが、寒い場所での立ち仕事などで、血行が悪くなり下半身に水がたまりますので、足先から心臓に向かって、求心性のマッサージを施すのも効果があります。
食事療法・生活スタイルなどに気をつけて、自分自身で身体を養生してください。

///参考///

○冬の野菜○(加熱すると体を温める)
 レンコン・ゴボウ・カブ・大根・白菜・ワケギ
 ほうれん草・水菜・春菊・ネギ