<トップページへ戻る

現代養生訓
本然一体



「四季の潤滑油」土用の過ごし方



季節にはご存知の通り、春・夏・秋・冬の四季があるのは知っていると思います。ただ、カレンダーをよく見て頂くとわかると思いますが、それぞれの季節に入る前に立春・立夏・立秋・立冬が必ずあり、その前の18日間が土用の期間にあたります。
一般的には立秋の前7月20日前後から8月7日ごろにあたる夏の土用は有名ですね。この時期にうなぎを食べて体力をつけることはご存知だと思います。
このように土用は、年に4回あり春・夏・秋・冬と土用を合わせて1年を5つの期間に分けて、我々は治療や養生をして自然の働きと陰陽を調和させていったのです。(土用の季節18日間がその季節を一番持っています。)
来年の1月17日から2月3日までが冬の土用にあたり、最も冬を感じる季節です。また、冬から春に移行する大切な時なのです。
陽気がいつも以上に必要になってきて、身体が疲れやすい時期でもあります。この「土用」の性質は東洋医学では脾臓にあたりますが、皆様には「胃」の役目にあたると覚えてください。
胃は食べ物を消化して、栄養をエネルギーに変えてくれる重要な臓器です。この時期に無理をしすぎたりストレスをため込んだりするとエネルギーを消耗し、春に必要なエネルギーが不足します。
おすすめの食事は、消化の良い煮物、根菜類、玄米食にあたり、冬に鍋物が適しているのがお解りいただけたことでしょう。
春は、冬の間じっと隠れていた多くの万物が芽を出し、活動を始める時期にあたります。この時に土用をおろそかにすると、肩こり、不眠、頭痛、目の疲れ、イライラの症状が増してきます。
しつこいようですが土用は年に4回あり、各季節を乗り切れるための潤滑油だったことがわかって頂けたと思います。