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何でも相談室
症状編





Q
月経前や月経中に、胸がパンパンに張って痛くなります。
また、月経時はイライラして仕事が手につかなくなったり、周囲の人に当たってしまうこともあります。
毎月この時期はゆううつな気分で過ごしています。症状を柔わらげる方法があったら教えてください。
中山恵美子(仮名・24歳)
A
月経時には、大きく3つのタイプがあります。
@月経前・月経中
・脹痛(張った痛み)が小腹部、胸脇部や乳房にある
・情志の失調(イライラしたり、怒りっぽくなるなど)
A月経中、小腹部に冷痛(冷感をともなう痛み)がある。
B月経後、小腹部に隠痛。我慢できるが持続的にシクシク痛む。
中山さんは@のタイプのようです。実は、脹痛と情志の失調に深い関わりがあります。
肝の乱れが症状として現れるのです。
東洋医学でいう肝は、「物質代謝を行う一方、筋の緊張を維持し、目の機能を健全に保ち、怒りの感情をコントロール」するところです。西洋医学でいう肝臓と同一のものではありません。
怒りっぽくなるのは、肝の病変によるコントロールが乱れるためです。さらに、怒ることで今度は筋の緊張がおこり、脹痛を引き起こしてしまうのです。
ですから、感情を乱すのが一番よくないといえますが、これはご本人も抑えがたい衝動です。
そこで今回は、肝の機能を正すツボをお教えします。
この3つは女性疾患の名穴ですから、覚えておかれると便利でしょう。下の図に従って、@太衝(たいしょう)A三陰交(さんいんこう)B気海(きかい)の順序に押してください。
最初に述べたとおり、この症状は肝の機能亢進によっておこるものです。それを理解して、イライラしても自分を責めたり悩んだりせずに、あせらず3つのツボを刺激してみてください。
また、梅干やすももなど酸味のある食品を食べるように心がけましょう。適度の酸味は肝の働きを調整してくれます。ただしとりすぎは逆効果となるので注意してください。
それから、リラックスをうながすのに香りを利用するのもおすすめです。ラベンダー、ラバンジン、レモンバームなど効果的です。最近はオイルなど簡単に使えるものが多くありますから、試してみてください。